銀座HINA矯正歯科


歯を失う原因1位「歯周病」と歯並びの関係とは?

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LIFE 2017/11/16

人間の口の中には700種類ほどの細菌がいます。歯磨きが不十分であるなどで口内環境が乱れていると、歯周病のリスクが高まります。歯周病は「静かな病気」と呼ばれるように、初期症状がはっきりとしないまま進行し、歯を失うまで悪化するケースが多くあります。

 

歯並びと噛み合わせの不具合と歯周病

口内環境に大きく影響を与えるものの1つが、「不正咬合」です。

不正咬合とは、「歯並び」、「噛み合わせ」の不具合のことです。

 

歯並びが悪いと、歯磨きで汚れが落としにくくなりプラーク(歯垢)が溜まります。だ液での洗い流しがされにくい部分もあります。歯周病菌が付着した場合、菌が増殖しやすい環境なので、歯周病の発生率が高くなると言えます。

 

噛み合わせが悪い場合だと、さらに問題です。

不正咬合は、特定の歯ばかりに力が加わり、噛み合わせがずれている歯に、ゆがんだ力が伝えられ、過度な力が負担となり、歯周組織が圧迫され、血流が滞る原因になります。

 

血流の滞りによって歯根膜などが弱り、進行すると歯槽骨が破壊され、

結果として歯のグラつきにつながります。

 

 

歯周病は全身の病気に関わる

歯周病が進行すると、ものを噛むときに痛みが出る、膿が出て口臭がかなり強くなる、周囲の歯に悪影響を及ぼし、二度と生えてこない永久歯が抜け落ちてしまいます。

 

さらに深刻なことは、歯や口内の健康だけでなく、全身の病気に関わってくるのです。

関係のある病気としてよく挙げられるのは、「糖尿病」です。

糖尿病により、歯周病菌への防御力が弱くなり、歯周病を発生させやすく、進行を早めます。

 

血糖値が高い状態は、口内を含め全身の血管障害を引き起こします。

 

血流が悪いと、歯肉に酸素や栄養が十分に届かずに細胞が弱ります。

だ液の分泌が減り、歯肉周辺に届く抗菌物質も減ることが原因です。

 

また、歯周病になると、糖尿病を悪化させる恐れがあります。

歯周病の炎症を抑えようと免疫細胞からサイトカインを作りますが、この働きがインスリンの働きの邪魔をします。

 

お互いが、危険因子の関係と言えるでしょう。

 

また、歯周病により、「心筋梗塞」、「脳卒中」にかかるリスクが高くなると言われています。

一見、歯と心臓・脳は全く関係性がないようですが、歯周病菌が歯周ポケットから血中に混ざり、全身へ広がり血管壁に感染する危険性があります。

 

血管壁に歯周病菌が感染すると、動脈硬化を起こし、脳卒中や心筋梗塞などの動脈性疾患を引き起こすリスクが高まるのです。

 

歯周病は、命を落とす重大な病気と関係があるということです。

 

他、歯周病と関係している病気に、

「腎臓病」、「関節リウマチ」、「骨粗しょう症」、「感染性心内膜炎」、「誤嚥性肺炎」などが挙げられます。

 

歯周病は自分だけの問題ではありません。

妊娠中に中程度以上の歯周病がある場合、「早産」、「低体重児出産」のリスクが高いとの報告があります。

 

妊娠中は、つわりなどで歯磨きが難しくなります。そのため妊娠を考えている女性は、歯周病の予防や治療が歯科医院で必要です。

 

歯並びや噛み合わせに問題を抱えているケースは、生まれてくる赤ちゃんのためにも矯正治療の検討をしてみてはいかがでしょうか。

 

最後に

「上顎前突(出っ歯)」、「下顎前突(受け口)」、「空隙歯列(すきっ歯)」、「叢生※そうせい(八重歯、乱杭歯)」、「開咬(前歯が噛み合わない)」、「過蓋咬合(噛み合わせが深い)」などの不正咬合が気になる方は、今回挙げた病気に加え、アゴの骨やアゴ関節への影響も大きく、全身の不調にもつながっている恐れがあります。

 

歯列矯正とは、「歯並びをキレイにするため」に行う審美目的のイメージが強いですが、歯周病や全身の健康に大きなメリットのある治療です。

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