銀座HINA矯正歯科

すべての女性のためにより美しく、より安全に。


はりがねの記憶2013/08/22

矯正治療には歯に力を加え、動かしていくための様々な装置や材料が使われています。
ひとつひとつの歯に直接つける「ブラケット」、そしてその歯の細かな動きをさせるための「ワイヤー(針金)」が2大巨頭です。
その中で、今回は昔と比べて発展著しいワイヤーのお話をしようと思います。

さかのぼること1920年代にアングル先生が現在の矯正治療法の主流のテクニックのブラケットとワイヤーをもちいて個々の歯をコントロールする『エッジワイズ法』を開発しました。
その頃から矯正治療には歯を動かすためのワイヤーが重要な役割を担ってきました。
しかし、その頃のワイヤーといったら堅い金属のものしかなく、いかに弱い力をつくって歯を動かすかが大きなポイントでした。
特に治療初期の乱れの多い時期の歯並びにおいては、堅いワイヤー=痛い・・・、いやいや拷問・・・みたいなものでした。ですから昔の人は少なからずとても痛い思いをしていたと思います。

ところで皆さんは「形状記憶合金」って聞いたことありますよね?
読んで字のごとく、はじめの形を覚えていて、ある範囲内の変形において元の形に戻る性質をもつ金属のことです。
身の回りではメガネのフレーム、女性用の下着など、最近では日常に溢れています。
そんな材料がHINAで治療を受けている皆さんの口の中にも使われています。
そうです、『形状記憶合金』です。しかも当医院のものは、口の中の平均的な温度になったときに適正な形に戻るように記憶されています。
そのため、口の外(低温)では柔らかく、口の中では適度な力がかかるようになっているのです。

裏側矯正においては特にその性質がカギを握っています。
更に更に、ワイヤーのサイズ(太さや断面形状)も使う順番や交換時期が決められており、厳選されたものが使用されているため、他と比べて痛みが少なく、歯の移動が速く行われています。
HINAでは普通のことが、他院では驚かれることがあるのもその一つです。
治療の初期、装置のつけはじめなどに使用頻度が高いので、興味があればワイヤーを触らせてもらってください。

昔から歯の動かし方に大きな変化はありませんが(逆を言えばアングル先生がすごいとも言えますが・・・)、材料や技術の進歩が現在の治療の発展に一役かっているんですね。
口の中の温度か・・・、っと気づいた方もいるかもしれませんが、今年も猛暑で暑い日が続いています。
そこで冷たい物をとり続けていると、口の中の温度が下がって、ワイヤーが柔らかいまま適正な形に戻らないため、なかなか歯が動かない?なんてこともありえますよね。
意地悪ではなく、からだと歯の動きのことを考えると、冷たい物の摂りすぎには気をつけた方がいいかもしれませんね。
でも私と同じく暑がりの方、エアコンはオッケーです!!でもくれぐれも寒い部屋では口は閉めることをオススメします(笑)。

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