銀座HINA矯正歯科


マウスピースを使った矯正治療とはどういうもの?

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LIFE 2017/11/01

近年、マウスピースを用いた矯正治療が注目を浴びています。その気軽さと見栄えの良さから、マウスピース矯正を希望する患者様も急激に増えてきているようです。しかしその人気の一方で、マウスピース矯正にまつわる様々なトラブルを耳にすることも多くなっています。

 

そこで今回はマウスピース矯正とはどのようなものか、また治療に際して注意すべきポイントなどについてご紹介していきましょう。

 

マウスピース矯正とは

矯正治療と聞いてまず頭に浮かぶものは、ブラケット装置とワイヤーを用いた治療法でしょう。これは歯の表面にブラケットと呼ばれるボタンのようなものを貼ってワイヤーを通し、そのワイヤーの力を利用して歯を並べていく治療法です。

 

一方のマウスピース矯正とは、その名の通り透明の薄いプラスチックでできたマウスピースを装着することで歯並びを改善していく治療法です。マウスピース矯正ではあらかじめどのような歯並びにしていくかをシミュレーションし、それに合わせて何枚ものマウスピースを作製します。そして歯並びが変化するごとにマウスピースを取り換え、目指す歯並びへと仕上げていきます。

「目立たない」「取り外しができる」ことが人気のポイント

マウスピース矯正に人気が集まる最大の理由は、取り外しが可能で、また装置が目立たないため周囲の目を気にしなくてすむ点にあります。ブラケット装置による矯正治療では歯の表面に矯正装置を装着しなければならないため、一時的に見栄えが悪くなるのが欠点でした。マウスピース矯正ではその欠点が解消されるため、矯正治療中も見た目を気にする必要がありません。

 

そのほかに食事や歯磨きの際に取り外せるため、食べ物が挟まりにくく歯ブラシも当てやすいというのも人気の理由の1つと言えるでしょう。

 

マウスピース矯正の落とし穴

以上のようにマウスピース矯正には様々なメリットがある一方、デメリットがあることも知っておく必要があります。

 

まずマウスピース矯正はどのような歯並びにでも適応できる治療法ではありません。マウスピース矯正は比較的症状の軽い歯並びに用いられる治療法です。複雑な歯並びの場合は他の治療法と併用するか、もしくはマウスピース矯正自体が選択できない場合があります。

上下左右といった歯の移動が可能であるワイヤー矯正に対し、細かな歯の並びについての仕上げが苦手であることから、最後に納得のいかない状態で妥協せざるをえない場合や最後にワイヤー矯正をしなければならない場合などがあります。

 

またマウスピース矯正を行う場合は、必ず歯科医師の指示に従うことが重要です。マウスピースの装着は患者様に委ねられるため、指示通り行わないと予定通りに治療が進まない恐れがあります。

 

さらにマウスピース矯正は取り外しが可能であることから虫歯になりにくいと思われがちですが、実はその反対で虫歯のリスクが高くなります。なぜならマウスピースの装着時間が一日のうち20時間以上必要となり、マウスピースを装着することで歯が唾液に触れにくくなるため、唾液による自浄作用や再石化作用を受けられなくなるからです。マウスピース矯正を行う際は、これまで以上にブラッシングを念入りの行うことが必要です。

 

どうしてもマウスピース矯正をしたい場合

マウスピース矯正はその手軽さと見栄えの良さから、若い女性を中心に人気が高まっています。ただ人気の一方でトラブルが増大していることも事実です。

 

マウスピース矯正には歯科医師の矯正治療に対する高い知識と技術が必要となります。しかし近年は矯正治療に関する知識や経験の浅い歯科医院でもマウスピース矯正を行っており、日本矯正歯科学会もその状況に警鐘を鳴らしています。

セミナーを1回受けただけで、マウスピースの「認定医」資格を得られたりするからです。

どんなに歯科医の技術があったとしても、装置の限界があるからです。車で空を飛べと言われても、飛行機にはかないません。

 

マウスピース矯正を希望する方は、矯正治療に関して正しい知識やスキルをもった矯正歯科認定医・専門医の下でまずは相談してみましょう。

 

(参考資料)

・矯正歯科ネット

http://www.kyousei-shika.net/kyousei_html/special_clinic/sakura.html

・日本歯科矯正学会

http://www.jos.gr.jp/news/2017/0323_00.html

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